トランスパーソナル心理学(NLP 誕生以前の) 心理療法を含めた西洋の現代心理学の学派の間で、最も興味深く、有望なのはトランスパーソナル心理学でしょう。3 人の卓越した トランスパーソナル心理学者はケン・ウィルバー、チャールズ・タルト、スタニスラフ・グロフです。 これらのトランスパーソナル心理学者のそれぞれの貢献と限界性を、ごく簡単な形で以下に要約します。 東洋の奥義の叡智 (特に、ヴェーダンタの「5 つの鞘 (= 意識レベル)」のモデル) を西洋心理学に紹介 (または統合) したウィルバーの貢献は高く評価されるべきです。意識のスペクトルに関する彼の解説は、西洋人が東洋の密教を非常に論理的な形で理解するのを支援します。彼自身のモデルの基本的な概念は、厳格な意味では新しいものではなく、長い伝統的な東洋の叡智のまさしくその核心部分です。 著者の意見では、ウィルバーの「アートマン プロジェクト」は、純粋に論理的な方法で悟り (またはブラーマン/アートマン同一性) を詳述しようとした西洋で最初の正統な (そして成功した) 試み、すなわち、論理を超えたことを論理的に説明しようした試みです。 タルトの人間意識に関する図表を使った解説は独創的で、「個別の意識状態 (d-SoC) 」と「個別の変性意識 (d-ASC) 」を理解するのを支援してくれます。 彼は、人間の変性意識を効果的にモデル化/マッピングすることに関して最も成功した心理学者です。彼の理論的な局面により、あまりにも分析的、論理的になる傾向があるので、逆説的に、彼自身が経験的に「トランスパーソナルの領域」に入ることが妨げられることがあるかもしれません。 LSD を含めた「化学的に誘発された意識状態」を通じたトランスパーソナルの領域に関するグロフの研究は非常に科学的で、適切に記録されています。彼が提唱するコンセプトの「凝縮経験システム (COEX システム) 」は、ユングの原型 (アーキタイプ) の彼自身の解釈版であるように思われます。彼は (正しく) 自分はフロイト派の精神分析を超えていると主張しますが、依然として (ユング派の) 精神分析の枠内で機能していることは否めません。LSD の使用が非合法化された後は、彼は、音楽と呼吸演習を使ったドラッグなしの「ホロトピック療法」を考案しましたが、この方法は、残念ながら、プライマルやリバーシングのような他の現代心理療法の学派と同じくらい制限的なものであると言えます。(この議論に関しては「サムスカーラ」のページを参照してください。) Copyright (c) 1996-2012, by Swami Guhen. All rights reserved internationally. |