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北岡泰典訳の NLP 古典書

ニューコード NLP の原点

個人的天才になるための必要条件

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NLP (Neuro-linguistic Programming、神経言語プログラミング)の分野におけるクラシックである『ニューコード NLP の原点: 個人的天才になるための必要条件』が 2006 年 6 月に出版されました。出版元はメディアート社、定価は 10,000 円+税、ISBN は 4-903262-04-9、著者はジョン グリンダー & ジュディス ディロージャ、訳者は北岡泰典です。本書は、『Magic of NLP』、『ビジネスを成功させる魔法の心理学』に続く、北岡の三冊目の NLP 関連翻訳書です。

本書は、NLP共同創始者のジョン・グリンダー氏とNLP共同開発者のジュディス・ディロージャ女史が1986年3月にカリフォルニア州サンフランシスコで開講した「個人的な天才になるための必要条件」というセミナーの内容転記本、『Turtles All The Way Down: Prerequisites to Personal Genius(どんどん下に重なっていく無数の亀:個人的な天才になるための必要条件)』の邦訳です。

邦題名(『個人的な天才になるための必要条件:ニューコードNLPの原点』)は原題の副題を主題とし、副題を「ニューコードNLPの原点」とすることにしましたが、これは、最近のグリンダー氏が力を入れておられる「ニューコードNLP」ワークの「ルーツ」が20年前に出版された本書に見られるからで、グリンダー氏自身、この邦題に同意されています。なお、「個人的な天才」とは、社会的な認知の観点から定義された天才性ではなく、個々人自身の専門領域で自分自身の潜在性を開花させ、充全なパフォーマンス能力を発揮できている天才性を指しています。

本書では、以上の意味での「個人的な天才になるための必要条件」が全体的テーマとして扱われていますが、その中で、意識(本書で言う「一次的注意」)と無意識(本書で言う「二次的注意」)の調和的コーディネートのし方、「デーモン」(無意識的パーツ)への全面的自己投入のし方、その際に無意識が解放されることから生じえる危険性を排除するための「命綱」の確立のし方、デーモンに自由に動いて潜在能力を全面発揮してもらうための適所適材的な「檻」への閉じ込め方、全デーモンのオーケストラ的な統合のし方、以上の目的を達成するために必要となる知覚フィルタの変容のし方および(カルロス・カスタネダ式の)「世界を止める」ための内的対話の中断と周辺視野の使い方、といった非常に興味深い広範囲なトピックがカバーされています。

私自身、本格的にNLPに接したのは、1988年春に本書の共著者グリンダー氏とディロージャ女史が英国ロンドン市で開講した3日間の「個人的な天才になるための必要条件」というワークショップでした(当時、お二人は、世界中で同名のワークショップ・シリーズを開講していて、その一つが英国で開講されたのでした)。

当時、私は、グリンダー氏とディロージャ女史の「マジカル」なワークに文字通り驚愕を覚え、このため、同じ年の夏に米国カリフォルニア州サンタ・クルーズ市で開講されたグリンダー・ディロージャ&アソシエーツ(GDA)認定のNLPプラクティショナー・コースおよび翌年1989年夏開講のマスター・プラクティショナー・コースに参加し、認定を受けました。この年以降、グリンダー氏とディロージャ女史はパートナーシップを解消したので、このマスター・プラクティショナー・コースがグリンダー氏の最後の認定マスター・プラクティショナー・コースになっています。

その後、グリンダー氏はカルメン・ボスティック・サンクレア女史とパートナーシップを組み、1990年初頭から「ニューコードNLP」のワークを展開してこられています。私は、20年近くのコネクションをもとに2005年3月にグリンダー氏をNLP共同創始者として初めて日本に招聘し、国内でワークショップを開講していただきました。また、本年のゴールデン・ウィークには、さらなる国内ワークとして「NLPトレーナーズ・トレーニング・コース」と「NLPコーチング認定コース」を開講していただくことになっています。

思うに、NLPの国内市場に関しましては、現在、私が初めてNLPと出会った1980年代後半とは雲泥の差があり、もう一人のNLP共同創始者リチャード・バンドラー氏が本年3月に米国フロリダ州で開講したトレーナーズ・トレーニング・コースには50名以上の日本人が参加したようですので、NLP業界では「国内のNLPの発展」がその導入期を終え成長期を迎えている、と言われているのもうなずけます。

私は、過去2年間において、2冊のNLP最重要入門書(『Magic of NLP』と『ビジネスを成功させる魔法の心理学』)を翻訳、出版させていただきましたが、その「あとがき」でどれだけ欧米でNLPがブレークしているかに言及し、これらの入門書が国内でもNLPがブレークするきっかけになることを願っていることを示唆しましたが、改めて、やっと欧米並みにNLPが国内で認知されてきていることを心からうれしく思います。

その意味で、今回、私がNLP最重要書の一冊と見なしている本書の邦訳を国内の皆さんにお届けできることは光栄に思います。

本書はワークショップの転記内容ですが、それでもかなり難解です。読者の皆さんは、特にグリンダー氏の左脳的な説明と本ワークショップ参加者の論理的質問に非常に驚かれるのではないでしょうか? さらに、難解な原書を私は忠実に訳す傾向にありましたが、私の難解な日本語は編集後にかなりこなれた形に変わっています。それでも確かに読むのが簡単な本ではありません。

ただ、NLPの発展過程においては無視できない「金字塔」である本書は、本格的にNLPを研究、実践しているNLPピアには、必携の書として見なされるであろうと、私は見ています。本書により国内のNLP業界がさらに変容、発展することを願っています。

(以上の紹介文は、『個人的な天才になるための必要条件』の訳者あとがきを一部引用しています。)

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「個人的天才になるための必要条件」訳者関連情報

 

June 2006.

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