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『新 ・ こ れ が 本 物 の N L P だ ! 』バナー



Creativity Enhancement Ltd.
#190: 2011.7.19

『新 ・ こ れ が 本 物 の N L P だ ! 』

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NLP四天王(グリンダー、バンドラー、ディルツ、ディロージャ)から正式トレーニング
を受け、現在NLP資格コース開講中の著者が、最先端コミュニケーション心理学/
実用心理学のNLPについて情報を多角的に発信します。
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『北岡新 NLP FAQ、その七十五/英語学習の究極的エッセンス』


(本ページは、メルマガ「これが本物の NLP だ!」第 190 号の抜粋ページです。)

皆さん、こんにちは。NLP ファシリテータ/トレーナーズ トレーナーの北岡泰典です。

今号のメルマガの FAQ162 では、「英語学習の究極的エッセンス」が語られています。内容的に非常に重要かと思いましたので、長文引用となり、本メルマガは非常に長くなっていますが、予めご了承ください。

このような北岡のワークに興味のある方は、本日 19:00 - 21:30 に大井町で開催されるイブニング体験説明会への参加をお勧めします。

http://www.kitaokataiten.com/kitaoka_work/#intro03

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1.北岡新 NLP FAQ、その七十五

Q162 (190): 「チャンクアップ/チャンクダウン」あるいは「帰納法/演繹法」については、色々調べてみても、いつまでたっても、スッキリと理解できた気がしません。私の頭が少しはスッキリしますよう、お力を貸して頂けるとありがたいです。

A162 (190): この質問は、過去の私のコースに参加された NLP 上級学習者の方から、英語学習に関して、いただいたものです。この方とは、数通のメールでの質疑応答を交わさせていただきましたが、内容的に非常に興味深く、重要だと思いましたので、以下に、この質疑応答を概要引用させていただきたいと思います。長文引用となってしまい、本メルマガは非常に長くなっていますが、予めご了承ください。

なお、私は、「コンテントフリー」のワークをしてきていますので、ケーススタディがあまりない、と言われてきていますが、この質疑応答は、非常に有益なケーススタディになっているかと思います。

また、先号のメルマガで「現在、来年初めに開講が予定されている第六期プラクティショナー コースは、初めての試みとして、あるコンテンツに特化したコースとして企画しようと思っています。この場合のコンテンツとしては、たとえば、セラピー、英語学習等、ある特定の一つのエリアに限定されたコースとなる予定です」と書きましたが、仮に来年のプラクティショナー コースが英語学習に特化するとしたら、以下の質疑応答のラインでの内容がトピックとして取り上げられることになるかと思います。

Question 1: こんにちは。いつもお世話になっております。お忙しい所恐れ入りますが、ご教授頂きたい事があり、メールさせて頂きました。お答え頂けると大変ありがたいです。

伺いたいのは、チャンクについてです。

私は、いまだにチャンクアップとチャンクダウンの違いを見分けるのに自信が持てません。(一応チャンクアップは抽象化、チャンクダウンは細分化、との認識を持っています。)

先ほどグーグルで「チャンク」を検索した所、先生のメルマガの『これが本物の NLP だ!』第 5 号がヒットして、以下の文章が見当たりました。

「現在までの国内の語学に関する学校教育法を見てみると、チャンクアップ、すなわち単語学習のみに焦点が合わされているようです。」

私の理解では、単語学習というのは細分化なので、チャンクダウンになると思うのですが、 なぜチャンクアップになるのでしょうか?

「チャンクアップ/チャンクダウン」あるいは「帰納法/演繹法」については、色々調べてみても、いつまでたっても、スッキリと理解できた気がしません。私の頭が少しはスッキリしますよう、お力を貸して頂けるとありがたいです。

Answer 1: 以下、私自身の回答をさせていただきます。私なりに首尾一貫していますが、私独自の定義かもしれません。

まず、演繹法は、まず公式を設定し、それからその公式に具象の事例を当てはめるプロセスだと思います。

これは、抽象から具象に向かうので、チャンクダウンであるはずです (すなわち、「チャンクダウン = 演繹法」となります)。

一方で、帰納法は、具体的な事例を相手にして「試行錯誤」を繰り返した後に公式を見つけるプロセスです。(ゆえに、「「チャンクアップ = 帰納法」となると思います。)

この定義を基に、私が

「現在までの国内の語学に関する学校教育法を見てみると、チャンクアップ、すなわち単語学習のみに焦点が合わされているようです。」

と書いたのは、日本の学校教育は、S+V 等の統語 (五文型) を中学、高校の1年生の初日に教えるだけで、その後、継続的に五文型 (= 「公式」) に単語 (= 「具象の事例」) を当てはめるという「演繹法 (すなわち、チャンクダウン)」の学び方ができるようには教えずに、ひたすら単語および文法だけを学ばさせて、その試行錯誤から五文型を作らせる (これは、もともと不可能です) という「帰納法 (すなわち、チャンクアップ)」の教え方をしている、というのが私の立場だからです。

ちなみに、「ひたすら単語および文法だけを学ばさせて、その試行錯誤から五文型を作らせる (これは、もともと不可能です)」については、子供であれば、ひたすらお母さんの喋り方を試行錯誤的にモデリングした上で、言語能力を身につける「完全帰納法」を採用することも可能でしょうが、世界地図をすでに確立させている大人にはそれは無理だと、付言することができます。

Question 2: お忙しい所、ご丁寧なお返事をありがとうございました。お陰さまで大分クリアになりました。

なお、私が学校で学んだ英語も、確かにチャンクアップ式でした。でも、これがベースになっている人間には「5文型の学び」も、チャンク的にはまだまだ下位に属する気がしています(もちろん大変役に立ちましたが)。

先生にもう一つご質問があります。

「先生の英語学習における右脳的参照枠は何ですか?」

とても興味がありますので、ぜひお答えをお待ちしております。よろしくお願いいたします。

Answer 2: 貴メールの中の

「なお、私が学校で学んだ英語も、確かにチャンクアップ式でした。でも、これがベースになっている人間には『5文型の学び』も、チャンク的にはまだまだ下位に属する気がしています(もちろん大変役に立ちましたが)。」

の部分については、通常、学校では、単語中心のチャンクアップ式しか学ばないが、これに慣れてしまっている人は「5文型の学び」については、学習優先順位が低くなっている、という意味でしょうか?

であれば、状況はその通りだと思いますが、私の主張は、英語がうまくなるためには「5文型の学び」がほぼすべてで、その公式に単語を当てはめる演繹法 (チャンクダウン式) を継続的に練習していかないかぎり、戦後の英語の教育では、アジアの国々でほぼ最下位の英語能力しか達成できていない抜本的に間違った日本人の英語学習法を矯正できない、という私の立場にも同意することは可能なのでしょうか?

「先生の英語学習における右脳的参照枠は何ですか?」

の質問への私の回答は、比較的に簡単だと思います。私の答えは、

「机上での左脳的学習をした後、実際の『現場』での欧米人との実際にやり取りにおける『成功』 (場合によっては、自分の軌道修正を行うための『失敗』) 体験が、私自身の英語学習における右脳的参照機構です。」

というものです。

Question 3: 先生の参照機構は私の想像したものと同じで、大変クリアです。ありがとうございました。

それで、ご存じのとおり私は海外に行った事がありません。なので、先生の参照機構を持っておりません。

そのような人間にとって「5文型の学び」は、まだまだ 「机上での左脳的学習」にしか相当しないのはご理解下さい。そして、多くの日本人にとっても同じ事だと思います。

前回のメールで、「『5文型の学び』も、チャンク的には、 まだまだ下位」と書きましたが、それは「右脳的参照枠」が、5文型の学びのさらに上位のチャンクに当たると理解していたからです。

けれど、メールをお出しした後で、「5文型の学び」を含むチャンクと「右脳的参照枠」を含むチャンクは、別の世界の可能性もあると思いました。

それで、再度のご質問で恐縮ですが、先生は「5文型の学び」の、さらに上位のチャンクは何であるとお考えですか?3つか4つ上まで教えて頂けると、さらに有難かったりします。

なお、ご質問へのお答えですが、5文型の学びは、単語中心よりも学習優先順位が低いとは思っていません。5文型は骨、単語は肉と理解しています。

外国に行った事のない私にとって、「5文型の学びがほぼ全て」という先生の主張は、残念ながら、まだ受け入れられません。これは右脳的参照機構をしっかり持っている方にのみ有効で、このレベルに達するには、右脳的参照機構を手に入れる事が大切、と感じます。

結論としては、先生の英語学習法は、ある程度英語のスキルと参照機構をお持ちの方がさらにスキルアップするのに大変役に立つでしょう、というのが英語力のない私の感想です。(これは、ある通訳の方が、専門外の話を、5文型をもとにみごとに通訳された所を見た事があるからです。)

Answer 3: このメールでの質疑応答は非常に刺激的で、「なぜ日本人が英語ができないか」、「なぜ私の方法論が日本人に理解されないのか」という理由のすべてが隠されていると、個人的に思わせていただきました。

私の回答の主旨は以下の二点です。

1) 「それで、再度のご質問で恐縮ですが、先生は『5文型の学び』の、さらに上位のチャンクは何であるとお考えですか?3つか4つ上まで教えて頂けると、さらに有難かったりします。」

については、残念ながら、もしくは幸いなことに、「5文型の学び」以上のチャンクは存在しないです (!!!)。

私にとって、「左脳的世界地図がすでにできあがっている『大人』」にとって、英語学習は、「五文型で始まり、五文型で終わります」。

それくらいの衝撃的なインパクトを、私は、中学一年生のときに ESS (英会話部) のサンダーバード先生から受け、その後の人生で英語学習を完璧化させました。

また、このことは、英語学習だけでなく、まったく同じ学習構造をもっている NLP にも当てはまります。NLP の五文型が「基本演習」(もしかしたら「SRCF/C」なのかもしれませんが) だとしたら、「NLP 学習は、『基本演習 (もしくは SRCF/C)』で始まり、基本演習 (もしくは SRCF/C)』で終わります」。

2) 「外国に行った事のない私にとって、『5文型の学びがほぼ全て』という先生の主張は、残念ながら、まだ受け入れられません。これは右脳的参照機構をしっかり持っている方にのみ有効で、このレベルに達するには、右脳的参照機構を手に入れる事が大切、と感じます。」

については、まず中学校のときに「英語学習は、五文型で始まり、五文型で終わる」ことを知り、その後この学習に基づいて自分の英語学習を完璧化した「後」に、大学時代から学び始めたフランス語の学習についてであれば、あてはまりますね、とは言えるとは思いますが、まったくいっさい右脳的体験のなかった中学生の私が採用した「英語学習は、五文型で始まり、五文型で終わる」方法論で、その後の人生において、自分の英語を完璧化してきているので、残念ながら、このコメントには同意する立場には、私はないですね。

(なお、このためにこそ、私の英語の発音はあまりよくなく、フランス語発音はかなりいいものになっているという「弊害」は、常に私は指摘してきています。)

もう一度繰り返しますが、このような「右脳的学習重視」の英語学習方法が、戦後の日本人の英語教育を「破壊」してきているのだと思います。

ちなみに、五文型の学習は、左脳と右脳を超えた全脳学習で、そのために、私の英語学習方法論は右脳も左脳も超えた全脳学習方法論であることは、「個人的天才性のモデリング第一巻」プロモーションビデオの中で明示化しています。このビデオのダイジェスト版でも、その部分が含まれていたかと思いますが、以下で閲覧可能です。

http://www.office-kitaoka.co.jp/genius/

Question 4: 先生のお返事は大変刺激的で、ご質問して良かったと思っています。

【「5文型の学び」以上のチャンクは存在しない】のですね、それは2つの意味でびっくりです。一つは、5文型がそこまですごいものとは(今ビデオも拝見しました)、確かに今まで知りませんでした。「文法対会話」はあっても「構文対会話はない」とのお話も、とても納得です。この辺りの事を、もっときめ細かく説明なさって下されば、きっと先生の主張に耳を傾ける方も増えると思います。

ぜひ「サンダーバード先生から受けられた教え」を、そのまま私たちに教えて頂けないでしょうか?

5文型の大切さは、日本では殆んど学べない気がしています。(英語は語順が変わると意味が違ったり、意味をなさなくなるというのも5文型が大切である理由の一つかもしれませんが、その事も学校ではっきり教えてもらった記憶はありません。)

もう一つのびっくりは「チャンクにも限度がある」ということです。プラクティショナーでは、チャンクはどこまでも上下に広がっていくものと教えて頂いたと思っています(これがチャンクにあまり興味を持たなかった原因の一つです)。限度があってよいなら、もっと色々に学んでみたいと思いました。

右脳体験のない中学生の時の先生のお話ですが、5文型の大切さを教えて下さったのはネイティブの先生なのですね?これは充分右脳的な体験を含む、それこそ「全脳的英語学習」をなさったという事ではないですか?

私の中学の先生は、今考えてもひどい先生で、ガチガチの左脳的英語教育を受験のために施されたと感じています。

前回のメールで、

「外国に行った事のない私にとって、『5文型の学びがほぼ全て』という先生の主張は、残念ながら、まだ受け入れられません。」

と書いたのは、5文型は文法の一部だと思っていたからです。

今回の先生のお話を伺って「5文型の学びが(英語学習の土台の)ほぼ全て」と思えてきました。(ただし、その他の左脳的・右脳的参照枠作りには、まだまだ膨大な学びが必要だとは思っていますが。)

「もう一度繰り返しますが、このような『右脳的学習重視』の英語学習方法が、戦後の日本人の英語教育を「破壊」してきているのだと思います。」

については、これは「左脳的学習重視」のことではないですか?右脳的に教えてもらっていたら、もう少し楽しく学べたかもしれません。でも、先生のおっしゃるように、全脳的に学ぶのが一番良いですね。

Answer 4: 「【「5文型の学び」以上のチャンクはない】のですね、それは2つの意味でびっくりです。一つは、5文型がそこまですごいものとは(今ビデオも拝見しました)、確かに今まで知りませんでした。『文法対会話』はあっても『構文対会話はない』とのお話も、とても納得です。この辺りの事を、もっときめ細かく説明なさって下されば、きっと先生の主張に耳を傾ける方も増えると思います。

ぜひ『サンダーバード先生から受けられた教え』を、そのまま私たちに教えて頂けないでしょうか?」

については、私の本『5文型と NLP で英語はどんどん上達する!』の前書きの3-5ページに説明がありますが、これが、文字通り私が「サンダーバード先生から受けられた教え」のすべてで、これ以上付け加えるものは何もありません。ちなみに、サンダーバード先生は日本人です。

(ここで、ネイティブな人々は、直感的に英語を喋っていて、ほとんど構文分析はできない場合が多いので、逆に「英語学習は、五文型で始まり、五文型で終わる」という形の教え方はできないだろうことを指摘するのは、興味深いことです。)

たぶん、すべて、「灯台下暗し」で、ほとんどの読者は、ここをスルーしているのだと思います。私は、サンダーバード先生の簡単な教えに驚愕し、その後、英語を完璧化しました。

「もう一つのびっくりは『チャンクにも限度がある』ということです。プラクティショナーでは、チャンクはどこまでも上下に広がっていくものと教えて頂いたと思っています(これがチャンクにあまり興味を持たなかった原因の一つです)。限度があってよいなら、もっと色々に学んでみたいと思いました。」

チャンクには、たぶん、上限は「神」だと思いますが、通常の、実用的な意味では、限度はありません。

ただ、自己完結した「体系」の「中」には上限と下限があります。上限と下限がなければそもそも「閉じた体系」にはなりえません。

ゆえに、英語という閉じた体系の上限のチャンクは五文型で、それ以上のものはありません。英語の下限は、たぶん、音素です。

しかし「英語」というチャンクは「語学」の中の一つの小チャンクであり、「語学」は、「人間の発声音」の一チャンクであり...というようにこのチャンクの「外」への広がりは無限です。

「『もう一度繰り返しますが、このような「右脳的学習重視」の英語学習方法が、戦後の日本人の英語教育を「破壊」してきているのだと思います。』

については、これは「左脳的学習重視」のことではないですか?」

については、学校教育は左脳ガチガチだが、(たぶんそのコンプレックスの反動として) 英語学校等での実用的な英語の教え方は右脳ガチガチ (大手書店の会話中心の本の驚異的な数を見れば一目瞭然です) で、本来あるべき「全脳的学習」は、国内にはいっさい存在しない、というのが私の意味です。

Question 5: サンダーバード先生は、木本先生という日本人でいらしたのですね!そして、サンダーバード先生の簡単な教えとは「英語の文は、すべてツリー図で分析可能です」、
「英語学習はとは5文型に単語や熟語を当てはめるだけでいい」この2つですね。

それだけであれば、ますます我々一般人は、5文型重視だけでは、英語習得は無理のようです。これはスルーしているのではなく、もっと詳しく聞かないと分からないからではないでしょうか。

(サンダーバード先生だって、この2文を話された後、ただ黙っておられたわけではないでしょう。そこの部分をお伺いしたかったのです。)

お話を伺えば伺うほど、5文型の大切さは分かってきましたが、先生の英語力の秘密の解明には、まだ何かが抜けている印象があります。

例えば北岡先生は、英和辞典の全てのページの全ての単語の説明に黒鉛筆で下線を引いたとおっしゃっていましたね。これは5文型とは別の話であって、この事だけでも、先生もおっしゃっていたように、一般人にはなかなかできない事です。

つまり、先生は語学に元々非凡な才能をお持ちで、先生にとってはいちいち言うまでもない、当たり前の努力や知識が、我々一般人にはなかったり、多くの努力を必要とするものだろうと感じます。

「5文型は、文法と会話の、さらに上位にあり、英語の根幹をなすものである。けれど、日本ではあまりにも5文型の大切さがないがしろにされている」という観点から論じて頂けるなら、大変嬉しいです。

「英語学校等での実用的な英語の教え方は右脳ガチガチ (大手書店の会話中心の本の驚異的な数を見れば一目瞭然です) で、本来あるべき『全脳学習』は、国内にはいっさい存在しない、というのが私の意味です。」

そういう事なら了解です。先生のお立場からなら、その通りかもしれませんね。(先生のお話は、最初は意味が伝わってこないですね。もう一度お聞きしないと真意が分からないようになっているのは、先生のストラテジーでしょうか...)

Answer 5: 「(サンダーバード先生だって、この2文を話された後、ただ黙っておられたわけではないでしょう。そこの部分をお伺いしたかったのです。)」

については、たぶん、この先生は、他の先生とそれほど変わらない、同じような形で、ごく「普通」に英語を教えていたと思います。その「枝葉末節」は、あまり意味がないと思います。

たぶん、中一のとき、この先生からこの衝撃的な、あまりにも簡単すぎる真理を聞いても、スルーする人だらけで、これで英語学習に関して化けた生徒は他にはいなかった可能性もあります。

ちなみに、この先生が特に偉大だったのではなく、この先生の簡単で深遠な指摘は、もちろん、(私としては、当初はそのことを知らずに、後で知ることになるのですが) チョムスキーの変形生成文法を希釈して説明しただけにすぎなかったので、私の驚愕は、実はチョムスキーの発見に向けられていた、と言っていいと思います。(私自身は、チョムスキーを完全研究したわけではなく、彼の教えの概要を理解しているだけですが。)

貴方のご意見を聞いていると、私の語学、NLP、その他の学習のし方は、「絶対間違いのない 5 度の方向性」だけは他からいただいて (これは「演繹法的学習」です)、その 5 度の中で「ありとあらゆる試行錯誤」をする (これは、「帰納法的学習」です) 方法で、これが、大人のとって唯一の学習法であるのに、「何らかの理由」で、多くの日本人は、この「狭く、深い学習法」ができずに、様々な方法を試して、実は唯一効果的な学習法の 5 度に関しても浅くしか学習できない「広く、浅い学習法」を採用している (演繹的学習法と帰納法的学習法の使い分けを誤っている)、という印象を受けますね。

つまり、私は、絶対的な方向性の 5 度を示しているだけで、その中での勉強法については、ありとあらゆる方法を自由自在に採用すべきだ、という立場でいます。チョムスキーにもっとも大きな影響を受けて誕生した NLP についても、私は、まったく同じような教え方をしてきています。

ちなみに、私なりの枝葉末節な英語学習法は、『五文型と NLP』の本の中で示しています。ある人が「私にはその方法はできません」と言われたとしても、現時点では、「では、英語は伸びませんね」としか言えない立場ですね。

Question 6: 簡潔で直感的なお返事を、ありがとうございました。

「たぶん、中一のとき、この先生からこの衝撃的な、あまりにも簡単すぎる真理を聞いても、スルーする人だらけで、これで英語学習に関して化けた生徒は他にはいなかった可能性もあります。」

そうなんですね、やはり先生は中1の時には、すでに非凡な才能を発揮しておられたという事ですね。その時の状況と、現在の状況は、とてもフラクタル的ですね。

「貴方のご意見を聞いていると、私の語学、NLP、その他の学習のし方は、『絶対間違いのない 5 度の方向性』だけは他からいただいて (これは『演繹法的学習』です)、その 5 度の中で『ありとあらゆる試行錯誤』をする (これは、『帰納法的学習』です) のが、大人のとって唯一の学習法であるのに、『何らかの理由』で、多くの日本人は、この『狭く、深い学習法』ができずに、様々な方法を試して、実は唯一の学習法の 5 度に関しても浅くしか学習できない『広く、浅い学習法』を採用している (演繹的学習法と帰納法的学習法の使い分けを誤っている)、という印象を受けますね。」

これは、全くその通りかもしれません。私も、なぜ日本人はすぐに自己流に焼き直すのか、不思議でしたが、(演繹的学習法と帰納法的学習法の使い分けを誤っている)という事なのですね。

なぜそのような事態になるのかも含め(学校教育によるもののような気もしますが)、私自身の学び方も、もう一度見直してみようと思います。興味深いご指摘を、どうもありがとうございました。

Answer 6: 確かに、中学時代から「異端児」だった私が日本の普通の教育には染まらずにいたからこそ、この独自の「全脳学習法」を確立できたのでは、という思いもあります。

「これは、全くその通りかもしれません。私も、なぜ日本人はすぐに自己流に焼き直すのか、不思議でしたが、(演繹的学習法と帰納法的学習法の使い分けを誤っている)という事なのですね。」

のコメントに関しましては、ここにすべてがあるように思わせていただきました。

一点だけ、チョムスキーと NLP の関係に述べさせていただきましたが、貴メールにはその言及はありませんが、「全脳学習」的には、非常に重要な側面であることだけを指摘させていただくことができたら、と思いました。

Question 7: 「一点だけ、チョムスキーと NLP の関係に述べさせていただきましたが、貴メールにはその言及はありませんが、『全脳学習』的には、非常に重要な側面であることだけを指摘させていただくことができたら、と思いました。」

この点に関しては、私はチョムスキーについて語れるものは何も持っておりません。それで今日、もう一度『5文型とNLP』のご本をもう一度読み返してみました。

そうしたら、今回の質疑応答の答えについては、チャンクの一番上は5文型であることや、演繹式学習と帰納的学習の説明も、日本の学校教育の弊害も、その他、ほぼすべてがここに書かれてありますね。

今回、先生に色々メールで教えて頂いて、改めて気がつきました。これも先生の多面的学習のお陰かもしれません。

それで、チョムスキーとNLPの関係も書かれてありましたが、私には、まだ「直感的な活動を、明示的に示した」、「公式の中に詳細を当てはめる」との共通点しか認識できません。これが凄い事なのかもしれませんが、まだ実感はないです。

同じように、チャンクがNLPでは非常に重要な概念である事も、まだよく分かりません。英語学習に重要である事は分かりましたが、NLPを学ぶ上での重要性が、まだ分かりません。これに関しては、まだ試行錯誤が足りないのかもしれません。

またいつか、何かの拍子に扉が開くのかもしれません。その時は、またよろしくお願いいたします。色々ありがとうございました。

最後に一つだけ、5文型のご本の90ページに【「初めに右脳ありき」と言っておきながら、なぜ左脳的な文型分析学習を…】と書かれてありますが、メールでは、5文型は全脳的学習との事でしたね。「全脳的学習」と「左脳の知識を右脳に落とし込み、右脳的知識を左脳化する学習」とは同じものなのでしょうか?それとも別物でしょうか??

Answer 7: 「それで今日、もう一度『5文型とNLP』のご本をもう一度読み返してみました。

そうしたら、今回の質疑応答の答えについては、ほぼすべてチャンクの一番上は5文型であることや、演繹式学習と帰納的学習の説明も、日本の学校教育の弊害も、その他、ほぼここに書かれてありますね。」

については、「参照機構」と「興味」がなければ、私の口頭と書面の発言は (どれだけ詳しく説明しても) 「スルー」されることを表していると思います。

「それで、チョムスキーとNLPの関係も書かれてありましたが、私には、まだ『直感的な活動を、明示的に示した』、『公式の中に詳細を当てはめる』との共通点しか認識できません。これが凄い事なのかもしれませんが、まだ実感はないです。

同じように、チャンクがNLPでは非常に重要な概念である事も、まだよく分かりません。英語学習に重要である事は分かりましたが、NLPを学ぶ上での重要性が、まだ分かりません。これに関しては、まだ試行錯誤が足りないのかもしれません。」

については、私が英語に関してチョムスキーの変形生成文法 (= 五文型がすべて) に関連して言っていることが、もし仮に貴方の英語学習において今後「化ける過程」になった上で、「五文型がすべて」の意味が実際に体感できた時点で、初めて、変形生成文法を人間コミュニケーションに応用した (だけの) NLP のすごさが体感できるのでは、ないかと思いました。

このことを言っている背景は、私自身、中学時からチョムスキーの変形生成文法の恐ろしさを体感し続けてきていて、それによって英語をマスターした「後」にしかNLP のすごさはわからなっただろう、という経緯にあります。

「最後に一つだけ、5文型のご本の90ページに【「初めに右脳ありき」と言っておきながら、なぜ左脳的な文型分析学習を…】と書かれてありますが、メールでは、5文型は全脳的学習との事でしたね。」

については、「統語 vs 会話の対比は成り立たない」、「五文型は全脳的なメタ学習ストラテジーである」という私の主張は、実は、閲覧されたダイジェスト版ビデオでほぼ初めて明示化したポイントです (これは、最近の「英語と NLP」、「個人的天才性のモデリング ワーク」のビデオ収録の過程で初めて明示化されてきたものです)。

ですので、それ以前の私の口頭と書面での主張では、たぶん「統語学習は (どちらかと言うと) 左脳的である」ということしか示唆されてきていないと思います。

「『全脳的学習』と『左脳の知識を右脳に落とし込み、右脳的知識を左脳化する学習』とは同じものなのでしょうか?それとも別物でしょうか??」

については、まったく同じものとは言えないにしても、別物ではありません。

このことについては、私は、本メルマガの第 44 号等で、以下のように述べています。

「実は、私が英語を読み、聞き、話し、書く際は、そのようなチャンクアップのベクトルと同時に、最上部の統語 (あの S+V 等の五文型のことです) のレベルからチャンクダウンするベクトルが常にあり、そこに単語を当てはめることで、逐次英語を理解しています。つまり、このチャンクアップとチャンクダウンの継続的なインターフェイスで、私は英語を読み、聞き、話し、書いているのです。(ここで、チャンクダウンのベクトルの方が先または優位であることに注目してください。)」

「全脳的学習」を、この意味での、「チャンクダウンとチャンクアップの継続的なインターフェイスにおける学習」と定義することができると思います。

以上、非常に刺激的な一連の質疑応答でした。心から感謝いたします。

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2.「メンタルケアコーチ養成講座」およびプラクティショナー コース向け体験説明会

本年 4 月末より、北岡泰典は、「メンタルケアコーチ養成講座」を開講してきていますが、次期の初中上級の講座は 9 月の三連休に開催されることが決まりました。また、プラクティショナー コースが 9 月 3 日から始まります。

この中で、以下のような一連の「北岡ワーク体験説明会」を開催することになりました。リンクをクリックすると、詳細情報にアクセスできます。

詳細ページ: http://www.kitaokataiten.com/kitaoka_work/

7/19 (火) 19:00 - 21:30 イブニング体験説明会 (大井町 Valvex)

7/23 (土) 13:00 - 17:30 特別半日体験説明会 (八丁堀 ABC)

7/30 (土) & 7/31 (日) 09:00 - 18:00 催眠ワーク I: エリクソン催眠 (八丁堀 ABC)

8/29 (月) 19:00 - 21:30 ライブワークショップ/体験説明会 (汐留 Villa Fontaine)

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3.次期 9 月開催トラウマ (PTSD) ケアのための「メンタルケアコーチ養成講座」

「9月三連休コース」としての初中上級編の開催が以下のように決定しました。

2011 年度 9 月三連休コース第五期初級編 (週末)
2011年 9 月 17 日 (土)、 18 日 (日)  10:00 - 18:00

2011 年度 9 月三連休コース第三期中級編
2011年 9 月 19 日 (祝月)、 23 日 (祝金)  10:00 - 18:00

2011 年度 9 月三連休コース第三期上級編
2011年 9 月 24 日 (土)、25 日 (日)  10:00 - 18:00

初級、中級、上級をそれぞれ申込むと、6日間合計で、15万円プラス税となりますが、 一括申込みをされた場合は、6日間合計で、10万円プラス税の特別価格が適用されます。

日程等の詳細は、以下をクリックしてください。

http://www.kitaokataiten.com/mentalcare/

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4.NLP インテグラルアソシエーション認定第5期プラクティショナー コース参加申込受け付け開始!

NLP インテグラルアソシエーション認定の第5期プラクティショナー コースの 9 月 - 11 月開催日程が決定しました。

なお、一部のデモワークは、NLP インテグラルアソシエーション協会認定のトレーナー等が担当します。

以下に概要をお伝えします。

【NLPインテグラルアソシエーション認定第五期NLPプラクティショナーコース概要】

全12日間
受講料:通常価格450,000円(+ 税 (22,500円) 計472,500円。テキスト代込)
     開始 1ヶ月前までの申込に適用される早期割引価格 (5万円ディスカウント)
     400,000円 (+ 税 (20,000円) 計420,000円)
     なお、プラクティショナー&マスタープラクティショナー コース (2012 年 5 - 7 月開催
     予定) の同時申込み特別参加費割引を受けたい方は、別途お問い合わせください。
     さらに、他団体コース修了生のための編入制度もあります。特別編入参加費での
     参加を希望される方は、別途お問い合わせください。
     分割払いをも適用可能です。ご希望の方は別途お問いあわせください。
定員:20名
講師:NLP トレーナーズ トレーナー北岡泰典&NLPIA 認定トレーナー
参加資格:NLPをご存知のない方でも参加できます。

スケジュールおよび会場:東京第五期

第1モジュール: 2011年 9月 3日、 4日
第2モジュール:      9月10日、11日
第3モジュール:     10月 1日、 2日
第4モジュール:     10月15日、16日
第5モジュール:     10月29日、30日
第6モジュール:     11月12日、13日

*開催会場は、都内を予定していて、現在最終調整中です。近日中に詳細情報を告知いたします。
* すべて、土日 10:00 〜 18:00 までの時間帯です。
* 日程、会場その他の条件が変更する場合もあります。予めご了承ください。

修了者にはNLPインテグラルアソシエーションのNLPプラクティショナー認定証を発行いたします。

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